新卒1期生のいま 入社後の5年を振り返る #2
先行きが不透明な今の時代、将来のキャリアビジョンを描こうとしてもなかなかイメージが湧かない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、ARISE analytics(以下ARISE)の社員がまだ20名しかいなかった頃に、新卒1期生として入社し、会社とともにデータサイエンティストとして成長してきた田口さんに入社後の5年を振り返ってもらいました。
数理モデルの解析をしていた学生時代
━━━━━学生時代の研究内容を教えてください。
学生時代は数学を専攻して、金属などの材料の結晶粒界を記述する数理モデル(偏微分方程式)の数値解析を研究していました。
数値計算方法を確立することで、柔軟な設定下での結晶粒界のシミュレーションが可能になります。
━━━━━どのように就職活動を行い、ARISEに入社したのか教えてください。
私の研究テーマに関連した先生方が研究だけでなく、産業課題の解決でも活躍されていたため、数学が社会にどのように活用できるか興味がありました。そこで、研究科が主催している産業課題を解決するワークショップに参加しました。ワークショップでは、製鉄、保険、製薬、コンサルティング、化粧品など様々な企業の課題に取り組み、貴重な体験ができました。
ただ、問題は定式化できても、データが不足して進められなくなることや、お客さまに解決案を提案して終わりになることもあり、本当に役立てているのかイメージがわかず悶々とすることもありました。
そんなときに、CWO佐々木さんからリクルートサイトを通じて連絡があったことが、ARISEを知ったきっかけです(笑)
就職活動では研究所や事業会社などを受けていましたが、KDDIが保有する豊富なデータを扱えること、またそれをもとにして社会課題を解決するアクセンチュアの推進力の双方をバランスよく兼ね備えた両社のジョイントベンチャーであるARISEに魅力を感じ、入社することを決めました。
ちなみに、私が所属していた研究室では、大学に残り研究の道を歩む人が多かったため、6人中就職したのは私だけでした。
顧客接点の分析支援から、育休を経てAIエンジニアに
━━━━━入社後のキャリアについて教えてください。
1年目から3年目まで、マーケティングの領域を担当していました。
1年目は、アナリストとしてどんな接点を持っているお客さまの顧客満足度が高いか分析を行いました。また、その分析結果をもとに、顧客満足度を達成するためのKPIツリーを構築しました。
2年目からは、1年目に行ってきた仕事に加えて、KPIをモニタリングするためのダッシュボード構築やお客さまとの接点を増やすためのデジタル配信施策の分析支援を担当しました。
4年目の9月から育児休業を取得して、戻ってきた12月以降はAIエンジニアとして、セキュリティ対策システムのPoC、商用開発支援や、お客様がセキュリティ対策をデータドリブンにできるように分析基盤の整備、分析業務の建付け・内製化を行っています。
━━━━━それぞれの時期で、先輩や上長からどのような指導を受けましたか?
1年目は、実践的なデータ活用方法を学びました。データをどう処理すべきか、どうやって分析するか、どのように示唆を導いて業務に活用するか、お客さまに対してどのように価値を出すかといった基本を教わりました。
2~3年目では、どのようにチームのパフォーマンスを上げ、チームとして価値を出すか指導を受けました。プロジェクトリードとして、自身のチームメンバーのスキルが向上するよう、どのようにタスクを割り振って管理したらよいか学びました。
4年目のセキュリティ対策システムの開発支援では、お客さまと認識の齟齬が生じないようにすることの大切さを改めて学びました。
プロジェクトが大きくなると関係者も増えてくるので、例えば、ある処理の速度について議論していたはずでも、関係者間で想定している範囲が違ったり、処理が抜けていたりして、誤った認識のまま仕様が決まってしまうリスクがあります。(ウォーターフォール開発なので、途中の仕様変更に多くの工数がかかることがあります)
そのため、きちんと言語化して、パワポ等で可視化して、各ステークホルダーと認識を合わせながら議論するように心がけました。
━━━━━先輩や上長から言われた言葉で印象に残っていることはありますか?
2~3年目で顧客接点の分析をしていたとき、その取り組みが本当にお客さまのためになっているかよく考えようと言われたことが印象に残っています。当たり前のことではありますが、たとえば今提案していることが本当に役に立っているのか、より良い方法がないか考え続けることが大事だと考えています。
システム開発におけるボトルネックを解消!処理速度の大幅改善
━━━━━キャリアのなかでもっともうれしかったことや、お客さまに感謝されたエピソードがあれば教えてください。
1年目に、顧客満足度と接点の分析を行いました。顧客満足度という定性的な情報を、接点量を使って定量的な情報としてとらえられるようになったのでお客さまにとても喜んでいただけました。特に、「顧客満足度を向上させるためは接点量を増やせばよい」という分析結果は非常に分かりやすいメッセージとして気に入っていただけました。KDDIと顧客接点は膨大であるため、データとして整備するのは大変でしたが、決算書などのインプットに活用いただき、大変嬉しかったです。
また、現在担当しているセキュリティ対策のシステム開発では、処理速度に課題があり、設計の見直しも視野に入れる状況がありましたが、処理を細かく分解して、計算方法を見直すことで、大幅に処理速度を改善することができました。
結果として設計を見直す必要がなくなり、お客さまからとても感謝されました。計算方法によって、プロジェクトの課題を解決できたので、AIエンジニアらしい価値の出し方ができたと思います。
━━━━━入社後1年の自分と比較して、できるようになったことがあれば教えてください。
戦略立案・施策実行、データ基盤の整備などデータ活用のための経験をある程度できたのかなと思います。
また、ドメインもマーケティングだけでなくセキュリティにも広げることができています。
5年経って思う、ARISEに入社してよかったこと
━━━━━5年経って思うARISEに入社してよかったこと、個人的に気に入っていることがあれば教えてください。
3点あります。
1つ目に、関わることのできる事業領域の広さですね。入社前に想像していた以上に様々なデータや事業領域があり、働いていて面白いです。
2つ目は、人です。ARISEでは毎週金曜日に社員が自発的に勉強会を開いて、学んだことの共有を行っています。中には論文を発表して学会に出てしまう人たちもいるので、そのような人たちと一緒に働けるのは、技術的好奇心がくすぐられて楽しいです(笑)
3つ目に、自由な時間で働けることですね。私は2歳の息子の子育てをしているのですが、 9~17時まで働いて、17時以降は保育園のお迎えや晩ごはんの準備、お風呂などのお世話をして、子どもが寝た20時半以降に働くことが多いです。ARISEはフルフレックス制度があるので、子どもの通院や遠足、誕生日会などで中抜けしています。
━━━━━田口さんの思う、ARISEでAIエンジニアとして働く魅力を教えてください!
2つあると考えています。
まず、ARISEには豊富なデータと事業領域があるので、AIエンジニアとして活躍できる機会がたくさんあることです。
加えて、機械学習モデルの開発だけでなく、セキュリティ対策のデータドリブン化のような業務改善まで支援する機会もあるため、お客さまの課題解決に深くかかわることができることです。
━━━━━今後挑戦してみたいこと、伸ばしていきたい分野があれば教えてください。
これまでは予測モデルのような特化型AIによって一部のタスクを自動化できていましたが、生成AIのような汎用AIが業務全体を自動化していくのだと妄想しております。
今後は生成AIを活用した業務改革に挑戦していきたいと思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
ARISEでは、データサイエンティストやエンジニアを目指す皆さまの成長環境が整っています。
気になる方はぜひ以下のページよりお申込みください🙌
皆さまにお会いできることを楽しみにしております!
【ARISE analyticsの選考エントリーはこちら】
新卒(データサイエンティスト)
2026年卒の方はこちら
※上記URLのマイページ登録をお願いします。
随時メッセージにてインターンシップなどイベントのご案内をいたします。
中途(データサイエンティスト・エンジニア)
こちら